2008年 10月 28日
続・名前を散らす |
待ち合わせ場所のカフェに一時間遅れて到着すると、窓際の席に座った田所と福島がせっせと内職に勤しんでいた。遅刻(寝坊)の詫びを済ませて自分もその作業に加わる。日曜日の昼下がりのドトールにて。 「URABAN TRACKS #3」のラベル貼りもほとんど終わり、あとは盤面の向きを決めるだけという段になって、悩んでしまった。あーだこーだ言い合って、最終的には候補を2つにまで絞ったのだが、そこから先が進まない。ためつすがめつ何度も2枚のCDを見比べていると、ふと隣りに座っている男性の視線に気が付いた。ハンチングキャップを被ったその労務者風の初老の男性は、実は先ほどから僕らのCDを眺めていたようで、こころなしか微笑んでいるように見えた。思わず僕は、「どちらがいいですかね?」なんて聞いてしまったのだけれど、男性は(やっぱり微笑みながら)「あっちがいいと思いますよ」と、「IN」という文字を90度左に倒した方の構図を指差しながらこう続けた。
「ほら、こうやって窓から外を眺めるとビルばかりでしょう。こういった景色に
見馴れた目には垂直よりも水平の線の方が違和感を覚えさせる力がありますよ」
三人が喝采を挙げたのは言うまでもない。簡潔でいて論理的、しかも押し付けがましくない。さらに、なんの説明もしていないにも関わらず「都市のサウンドトラック」というコンセプトにもしっかりと繋がっていて、なんとも気が利いている。
「ON THE STREET」なんて気恥ずかしい言葉を使っているけれど、グラフィティのタギングのように、まずは街に名前をばらまくことから始めようというのが「URBAN TRACKS」だから、デザインを含めた「作品」が街(の風景やリズム、匂いなど)とどう関係するのかについては、やっぱり真剣に考えたい。
あとで田所が「天使?」と言った(しかしその天使はずっと携帯をいじっていたらしいが・・・)、ハンチングキャップを被ったよく見ると芸術家風の初老の男性は、僕らに、なにかヒントのようなものを与えてくれたような気がする(なんのヒントかはまだ分からない)。しばらくして席を立とうとした男性に「よかったら」と言ってCDをプレゼントした。いつか曲の感想を聞かせてください。
∴
というわけで、話が長くなってしまいましたが(あの短く、簡潔な言葉を伝えるためにこんなに言葉を費やさなければならないなんて!? 野暮だ!)、以下のお店にて「URBAN TRACKS #3」が手に入ります。「FREE」だけど「FREE」を言い訳にしたモノ作りは誰もしておりません。
<DATE>
・DISC WAVE YOKOHAMA(横浜,レコード)
・RAH YOKOHAMA(横浜,ファッション)
・GOKURAKU RECORDS(白楽,レコード)
・WENOD(恵比寿,レコード)
・PHORGUN(渋谷,ファッション)
・青山ブックセンター本店(青山,ブック)
各店員の方、次回もよろしくお願いします。
あ、「その恰好じゃあモテねぇな」とありがた(くな)い説法をお聞かせくださったRAHのYONEさん(よくもおれのお気に入りのウィンドブレーカーを)、次はモテ服で遊びに行きます(キッパリ)。というか、『実話ナックルズ』読みにいきます。
「ほら、こうやって窓から外を眺めるとビルばかりでしょう。こういった景色に
見馴れた目には垂直よりも水平の線の方が違和感を覚えさせる力がありますよ」
三人が喝采を挙げたのは言うまでもない。簡潔でいて論理的、しかも押し付けがましくない。さらに、なんの説明もしていないにも関わらず「都市のサウンドトラック」というコンセプトにもしっかりと繋がっていて、なんとも気が利いている。
「ON THE STREET」なんて気恥ずかしい言葉を使っているけれど、グラフィティのタギングのように、まずは街に名前をばらまくことから始めようというのが「URBAN TRACKS」だから、デザインを含めた「作品」が街(の風景やリズム、匂いなど)とどう関係するのかについては、やっぱり真剣に考えたい。
あとで田所が「天使?」と言った(しかしその天使はずっと携帯をいじっていたらしいが・・・)、ハンチングキャップを被ったよく見ると芸術家風の初老の男性は、僕らに、なにかヒントのようなものを与えてくれたような気がする(なんのヒントかはまだ分からない)。しばらくして席を立とうとした男性に「よかったら」と言ってCDをプレゼントした。いつか曲の感想を聞かせてください。
∴
というわけで、話が長くなってしまいましたが(あの短く、簡潔な言葉を伝えるためにこんなに言葉を費やさなければならないなんて!? 野暮だ!)、以下のお店にて「URBAN TRACKS #3」が手に入ります。「FREE」だけど「FREE」を言い訳にしたモノ作りは誰もしておりません。
<DATE>
・DISC WAVE YOKOHAMA(横浜,レコード)
・RAH YOKOHAMA(横浜,ファッション)
・GOKURAKU RECORDS(白楽,レコード)
・WENOD(恵比寿,レコード)
・PHORGUN(渋谷,ファッション)
・青山ブックセンター本店(青山,ブック)
各店員の方、次回もよろしくお願いします。
あ、「その恰好じゃあモテねぇな」とありがた(くな)い説法をお聞かせくださったRAHのYONEさん(よくもおれのお気に入りのウィンドブレーカーを)、次はモテ服で遊びに行きます(キッパリ)。というか、『実話ナックルズ』読みにいきます。
by gnk-one
| 2008-10-28 05:11
| MUSIC(福島)