2009年 06月 09日
LUVRAW&BTBは横浜の夜を塗り替える! |
深夜3時過ぎの、人気のない麻布十番商店街をてくてく歩きながら、右手には缶ビール、左手には売れ残りの鯖寿司という格好で『Outstanding』を再生する。リピートすること3度半。そして、思い浮かんだのが上記のもの。我ながら通俗的だと思うけれど、まぁ自分らしいし良しとしよう。
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数年前に古本屋で買った97年くらいの『MUSIC MAGAZINE』誌で、たしか松山晋也氏だったと思うけれど、これからの時代の表現において「妄想」の領域こそが武器となる、というようなことを書いていて、何故か大いに共感したことを覚えている。「妄想」は武器であり、また別の言い方をすると知恵でもある。
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これまた数年前、『blast』誌のインタビューでサイプレス上野氏が、自分の住んでいるドリーム・ハイツ周辺にブロンクスの街並を重ね合わせて生活してきたという話をしていて、それは多くの人たちにとって笑い話で済まされてしまうことなのかもしれないが、自分も5秒間だけ笑ってみて、すぐに笑えなくなってしまった。その手の妄想によって、駅から家までの帰り道がグラフィティで埋め尽くされていることを思い出したからだ。そういえば“誰にも消せないグラフィティ”というコンセプトを思いついたのも、そんな妄想のひとときだった。
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そう、「妄想」こそLUVRAW&BTBの音楽を解く鍵だ! ひとたび彼らが“トークボックス”という名の合法的妄想装置を操った瞬間、じめじめっとした日本の気候は後退し、代わりにカラッと晴れたわたった西海岸が出現する。風が吹き、木々が揺れ、街が立ちあがる。それはほんの一瞬の出来事かもしれない。3分なら3分、5分なら5分といった儚い時間のなかでのみ幻視可能な風景。演奏が終わればLUVRAWもBTBもじめっとした日本の風土へ帰っていくのだ。
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永続性が約束された場所では、「妄想」はなんの創造も生み出さない。だって、ずっと妄想していていいよと言われたら、それはもう「妄想」ではなくて「現実」になってしまうから。日々の連続性にひょいと穴ぼこをあけて、その穴ぼこの中から世界を覗く行為をひとまず「妄想」と呼び、穴をあけたり、覗いたりする特別な技術を「妄想力」と呼ぶことにしよう。
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「妄想」は「現実」を塗り替える。LUVRAW&BTBは横浜の夜を塗り替える!
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数年前に古本屋で買った97年くらいの『MUSIC MAGAZINE』誌で、たしか松山晋也氏だったと思うけれど、これからの時代の表現において「妄想」の領域こそが武器となる、というようなことを書いていて、何故か大いに共感したことを覚えている。「妄想」は武器であり、また別の言い方をすると知恵でもある。
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これまた数年前、『blast』誌のインタビューでサイプレス上野氏が、自分の住んでいるドリーム・ハイツ周辺にブロンクスの街並を重ね合わせて生活してきたという話をしていて、それは多くの人たちにとって笑い話で済まされてしまうことなのかもしれないが、自分も5秒間だけ笑ってみて、すぐに笑えなくなってしまった。その手の妄想によって、駅から家までの帰り道がグラフィティで埋め尽くされていることを思い出したからだ。そういえば“誰にも消せないグラフィティ”というコンセプトを思いついたのも、そんな妄想のひとときだった。
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そう、「妄想」こそLUVRAW&BTBの音楽を解く鍵だ! ひとたび彼らが“トークボックス”という名の合法的妄想装置を操った瞬間、じめじめっとした日本の気候は後退し、代わりにカラッと晴れたわたった西海岸が出現する。風が吹き、木々が揺れ、街が立ちあがる。それはほんの一瞬の出来事かもしれない。3分なら3分、5分なら5分といった儚い時間のなかでのみ幻視可能な風景。演奏が終わればLUVRAWもBTBもじめっとした日本の風土へ帰っていくのだ。
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永続性が約束された場所では、「妄想」はなんの創造も生み出さない。だって、ずっと妄想していていいよと言われたら、それはもう「妄想」ではなくて「現実」になってしまうから。日々の連続性にひょいと穴ぼこをあけて、その穴ぼこの中から世界を覗く行為をひとまず「妄想」と呼び、穴をあけたり、覗いたりする特別な技術を「妄想力」と呼ぶことにしよう。
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「妄想」は「現実」を塗り替える。LUVRAW&BTBは横浜の夜を塗り替える!
by gnk-one
| 2009-06-09 08:39
| DAYS/PPP